今どきのキットレンズは高性能!上位互換の高級レンズを持っていてもキットレンズがあると何かと便利。
pentax forums レンズレビュー 9.0
かなりのハイスコアです。性能や取り回しの軽さに対して価格がバーゲンプライスですよね。
https://www.pentaxforums.com/lensreviews/hd-pentax-d-fa-28-105mm-f35-56-ed-dc-wr.html
昔のキットレンズといえば、いわばカメラの「お試しレンズ」的な性格が濃く、手軽に使えるが性能もコソコソ、というものが多数派だったが、近年のキットレンズは少々事情が違ってきております。PENTAXでの例を挙げるならば、K-1系のキットレンズは表題のD FA 28-105mm。これはPENTAXのフルフレーム機(フルサイズ機)がK-1だけだから、という事情もありますが、最近のキットレンズは、高性能なカメラには以前ならミドル~ハイクラスの属するレンズが設定されています。何故かといえば、その時点でレンズがカメラの性能をしっかり引き出していないと「同時期に販売しているボディの評価が下がるから」ではないでしょうか。
たとえば、20万円以上するボディを買って、安いキットレンズが付いていたらどうでしょう。フィルム時代とは違って、ボディは数年おきに買い替えます。すると、レファレンスたるキットレンズの出来が悪いと「次のカメラ」に後継機種を選んでもらえなくなるから。
もちろん例外もあります。そもそもキットレンズをセットで買わない層のカメラ。50万円前後のカメラですね。このへんのユーザーは、プレミアムクラスのレンズを使用しているので、高いレンズでボディの性能をフルに発揮して評価ができるので、キットレンズは関係がないわけです。
そんな理由から、20万円台のカメラのキットレンズは、各社結構力を入れているのではないでしょうか。
K-1系専用レンズ HD PENTAX-D FA 28-105mm の実力は如何に
レンズ名の通り、28-105mmという、標準レンズで頻繁に使用する焦点距離が設定され、重量も取り回しも軽く、光学系も解像力に評定のあるHDシリーズである。しかも防塵防滴。もはや山にこのレンズを持っていかず何を持ってゆくのか、というスペックです。
実際のところK-1系のユーザーはネイチャー写真を目的としている人が多いと思われるため、実売6.5万円~7万円のこのレンズは、非常に重宝するレンズではないかと思う。
レビューでは「f値が3.5なのが…」という意見も散見されるが、明るさを重視する人はHD PENTAX-D FA 24-70mmF2.8ED SDM WRを買えばいい(15万くらいするけど)し、荷物の重量や取り回しを重視するなら28-105mmという棲み分けができているので、まずK-1系を使いたい!という人には、まず28-105mmを勧めたい。少なくとも、広角側で2.8と3.5では、被写界深度はいくらも変わらないし「テレ端だと2.8と5.6で随分違うじゃないか!」という意見もありますが、テレ端で背景がボケて認識できないくらいぼかしたい場合以外は、まぁ5.6とか8くらいまで絞るので、実用上の差はそれほどないんじゃないでしょうか。
強いて言うなら1/3段~2段の明るさの違いですが、べつにISO100で撮影しているのをISO800くらいまで上げる程度の違いなので、ISO感度を上げればいいんじゃないですかね。最近のカメラはISO800でも十分キレイですしね。
ちょう画質にこだわりたい!という人はf2.8通しの標準ズームにすればいいし、汎用性重視の人はキットレンズを使うほうが幸せになれるのではなかろうか、と思う次第です。プロでも普段はキットレンズを付けているひとも結構いますしね。
おまけ:TAMRON AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A061)
pentax forums レンズレビュー 7.56
https://www.pentaxforums.com/userreviews/tamron-28-300mm-f3-5-6-3-xr-di-af.htm
若干低いが、明るい場所で撮影する人は各項目で8-9連発。暗い場所での撮影が苦手なので、その分でスコアを落としているのだと思われる。日中の屋外だったらHD PENTAX-D FA 28-105mmより使いやすいかもしれないレンズですね。
TAMRON A061 は、28-300という焦点距離を見ると無理しているレンズの印象を受けるが、実はすごい優秀。ボケ足もきれいだし、解像もそれなりにしてくれる。レビューでは「解像感がない・表現力に乏しい」とよく言われがちですが、正確には「描写が柔らかい」なので、決して解像しないわけれはない。最新のバキバキの超解像デジタル向けレンズに比べると「刺激が少ない」のであって、描写自体は悪くないと思います。風景とか街でのスナップに相性がいいレンズではないでしょうか。
AFが遅かったりするが、町中での散歩や行楽に持ってゆくには抜群に使い勝手がいい。ちょっと出かけるけど、レンズはA061を1本付けっぱで行けってもまぁいいだろう、という「妥協」をさせてくれるレンズ。どのマウントも中古で1万円ほどで手に入るので、1本持っていると、動物園や水族館からお散歩スナップまで気軽に持ち出せるレンズではないかと思います。