GR III が出た

GR III 出ましたね。コンパクトになった事への言及が多いですが、個人的にはやはり、手ぶれ補正と画素数アップが嬉しいところです。印刷サイズがA4程度までであれば、画素数は1000万画素あれば300dpi(一般的な商業印刷の解像度)が確保できるので、2400万画素もいらんだろう、という意見もあろうかとは思うのですが、やっぱりスペックシートの数字も気になるわけです。それが、高画質でかつ高画素化という進化であれば、なおのこと嬉しい限りです。

RICOH GRII 1/250 f8 Lightroomで彩度を落としてモノクロ化

しかして財布の中身は乏しく幾度覗いても増えるはずもなし

とはいえ、お値段10万円以上なので、ひょいひょい買える値段でもありません。ほしいけどね。ちなみに、今使っているGR IIは、2年ほど前にRICOHオフィシャルのアウトレットで6万円程で買ったもの。下取りに出してGR IIIを買うのもありですが、今年は仕事用のMacBookPro(late 2015)をそろそろ買い換えたいし、バイクの車検もあるし、むしろHD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED 欲しいし、とりあえず金をくれ世の中銭ズラ、といった感じでうやむやにしながら我慢をしている次第です。

が、だがしかし、ほしいほしいとは言うものの、自分にGR III は本当に必要なのだろうか?その性能を活かせるほど腕は良いのか?というか、自分はGR IIの性能を出し切っているのか。
答えはもちろん、否である。

そう、GR III もすごいけど、GR II も、未だに現役で十分に戦える性能を誇っているのだ。

手ブレがする?それはカメラの構え方が甘い方だ。
高感度でノイズがのる?低感度にして三脚を使えバカヤロウ。
サイズがでかい?いつもカバンに入れているNetter Six(Zeiss Ikon Nettar II 518/16)だって十分でかいわ!

そう、私がGR III を買わないのは、お金がないからじゃない!私はまだ本当の GR II の実力を出し切っていないのだ!いま GR II を使い続けるのは、新たな自分へ向けての試練なのだ!

実際のところ今更 GR II ってどうよ?

さて、前置きが長くなりましたが、実際のところGR II ってどうよ、というところですが、個人的には、GR III が買えるなら GR III を買えばいいと思うけど、ちょっと単焦点のスナップカメラを、というのであれば、GR II でもアリです。むしろ、中古相場で5万円前後、新品の安いもので6万円強なので、割安感があり、強くおすすめします。

ズームがないなら寄ればいい

GR II に限らず、単焦点カメラ全般に言えることですが、どうも敷居が高いと感じる人が多いはず。だって、ズームできないじゃん!と。
でもちょっと視点を切り替えてみてください。

あなたの携帯電話には、光学ズームはついていますか?

最近はズームのためのレンズを搭載した2眼3眼のスマホもありますが、大体の人はデジタルズーム(単焦点の画像を拡大しているだけ)のはずです。つまりスマホでの撮影は、単焦点カメラの広角レンズ・パンフォーカスで撮影しているのとほぼ変わりません。
逆説的に言えば、単焦点のカメラは、スマホで写真を撮るように使えばよいのです。
接写したければ寄ればいいし、アングルも自由にすれば良いのです。
実際のとろこ、GRシリーズは芸術写真とかをやっている人が使っていそうなイメージですが、被写体にも結構寄れる(10cmまで寄れる)し、色味もいい意味でニュートラルで、かなりいろいろな場面で使えるカメラです。

RICOH GRII 1/160 f8 ISO400 意外(失礼)にも植物の撮影と相性が良いのは、PENTAXの色づくりとRICOHのレンズの良いとこどりだからではないかと思う
RICOH GRII 1/250 f2.8 ISO100 開放でもキレキレのGRレンズ。ボケもなかなかにきれい

本当によく使う機能って実は少ない

また、高級機だと多彩な機能があるので、それらを超人のように使いこなさなければならないイメージですが、実は、それほどいろいろな機能を使っている人のほうが少ないはずです。操作も、基本は絞り優先でAF/AEはスポットで中心1点のみで済むことがほとんど、というか、私は夜景や特殊なシチュエーションじゃなければ、他の機能は殆ど使っていません。

1. 絞りを設定する
2. 液晶を見ながら被写体の露出をあわせたい位置を中心にして背面のAEボタン(AF/AEレバーの付け根のボタン)を押してAEをロック
3. 液晶を見ながらフォーカスをあわせたい位置を中心に来るようにしてシャッターを半押ししてAFをロック
あとは再度液晶を見ながら構図を調整してシャッターを押し込むだけ。

この操作は一眼レフでも定番の操作手順ですが、動いていないものであれば、だいたいこれで狙い通りに撮影できます。

ちなみに、液晶のプレビューは絞りが開放の状態(背景がぼける状態)ですが、左横にあるEffectボタンを押すと、プレビューに設定した絞りが反映され、実際の撮影状態に近い露出や背景ボケの状態を確認することができます。この機能自体は、デジタル一眼レフカメラには大体装備されているのですが、結構存在を知らない人が多いようです。
個人的には、フィルムでMZ-3・MZ-5NやMZ-Sを使っていた頃から「この機能がなかったら(失敗写真を量産して経済的に)死ぬかもしれない」というくらい使っていました。便利です。

もちろん、wifiでのスマホ連携や、インターバル撮影、その他高機能も満載ですが、普通に撮影する分には、マルチAFや被写体追従AFを使いこなさなくても、十分です、むしろいつ使うのか、というほどです。

RICOH GRII 1/125 f8 ISO400 広角レンズなのでf8くらいまで絞れば、奥も手前もだいたい合焦する

また、起動が早くさっと取り出してさっと撮れるのもGRの良いところ。下の写真は、バイクで移動中に赤信号になってからカメラを取り出し撮影をしたもの。取り出してすぐ撮れる、そして操作に迷わないというのも、GRの大きな特徴の一つ。

RICOH GRII 1/500 f8 ISO400 明暗の差が激しく難しい場面だが、奥のビルのガラスあたりでシャッター半押し(フォーカスと露出をロック)し、そのまま正面に向き直ってシャッターを切っている。画面内の露出の基準になる部分で露出をロックして決めることで、ダイヤル操作の露出補正の手間を省略できる

結局の所、GR III は欲しいけど、まだ十分にGR II の性能を引き出せている感じはしないし、画素数も含めて性能に満足しているので、持ち歩き用のコンパクトデジカメは、当分GR II のままかな、と思う次第です。まぁ、あぶく銭でも入ったらマッハでGR III 買うけどね。

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