いきなり結論になりますが、色味が良くて良く解像し、そしてAFが早いレンズはなに、と言われれば、それは最新の高額な望遠レンズです。そりゃそうだ、テクノロジーは日進月歩、レンズも2-3年毎にばんばん進化してるんだもん。
ただ、じゃぁみんな最新の望遠レンズを買えば良いんじゃね?とは口が裂けても言えないのは、カメラをかじっている人なら誰にでも理解できるはず。金があれば HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW とかほしいわ!
とはいえ、レンズ1本に20万円以上かけても、そのレンズを活かすロケーションもないので、ひとまず表題の中古で買ったシグマのズームレンズを使っております。中古での相場は2019年現在、完動品だとオークション等で5万円前後でしょうか。2008年に生産中止になっているようなので、オールドレンズとまではいきませんが、まぁまぁ古いレンズですね。
私は新宿の中古屋で「フィルター外れません」と書いてあるものを2万円程で出ているのを見つけて「明日もう一度来て残ってたら買おう。そしてフィルターはニッパーかなんかで切ってしまおう」と思い、翌日足を運んだところ値札はそのまま「フィルター外れました」と書き直されていたので、即購入でした。神様ありがとう。ごっつぁんです。
pentaxforums レンズレビュー スコア 9.17
https://www.pentaxforums.com/userreviews/sigma-170-500mm-f5-6-3-apo-dg.html
評判いいなー。やっぱり、新品のときの売り出し価格が10万切ってた上に、結構シャープネスも良いので、人気もあるんだろうなぁ。
さて、肝心の写りはどうかというと、期待値以上にキチンと写るレンズだと思う。ただし、用途を選ぶ。具体的には、ぶっちゃけボケ足が汚い。あとAF遅い。製造年を考えればこんなもんだと思うので、最新のレンズと比べるのはどうかと思うが、野鳥の写真とかやるひとは、多分買わないほうが良いと思います。美しい写真を目指す人は、やっぱ高いレンズを買ったほうが良いです。作る方も、たぶんそういう用途は想定していないのではなかろうか。
ネガティブ点を具体的に挙げると、まず非球面レンズ特有の2線ボケが、最近のレンズに比べるとだいぶ五月蝿いです。そのため、野鳥などでは背景と被写体のコントラスト比が高くなるようにするなどの工夫が必要になりそうです。また、飛んでいる鳥の場合は、AFが間に合わないので、手持ちでMFフォーカスをあわせながらの連射になります。この年代のレンズだとそんなもんです。
逆に向いているのは、天体と乗り物でしょうか。天体写真は、バキッと写って倍率が高ければ良い、という世界なので、もうバッチリです。私も天体用に購入しました。
乗り物系は、AFを随時追尾させると、細かく刻んで動くので、それなりに追いかけそう。MFで使う前提であれば、ビデオ雲台で流し撮りとか向いていそうです。
全体的に画作りが硬調なので、無機物向きなレンズだと思います。
望遠レンズは多かれ少なかれ開放側は「どうしても暗いときの手段」なので、少し絞って使うことが前提になっています。そのあたりの原則には、APO 170-500mm は実に忠実で、テレ端であり500mm で開放(f6.7)とf8を比べると、まるで別物です。
ただし、ワイド端(といっても170mmもあるけど)では、絞ってもあまり変化しません。これは、広角側のデキが悪いのではなく、逆に広角側の描画が画が優れているからではないかと思います。翌々考えてみると、ワイド端だと口径86Φの170mmレンズってことになるのだから、そらちょっとすごいわな。そこまで思い至らなかった。今度そのへんで歩く時に中望遠として使ってみよう。重量が1.4kgくらいあるけど。